64号 2006年 10月 20日
沖縄県感染症サーベイランス担当 真栄田 篤彦
沖縄県感染症サーベイランス担当 真栄田 篤彦
麻疹(はしか)は麻疹ウイルスの空気感染によっておこる感染症です。
初期症状として発熱、咳、鼻水、結膜炎が出始めます。特に咳が強くなります。ほとんどの人が、1週間から2週間程度で治ります。
予防接種の有効率は90%以上です。 1歳を過ぎたら早めに予防接種を受けましょう。
麻疹の症状
麻疹ウイルスに感染すると、カタル期→発疹期→回復期と症状が進んでいきます。
- カタル期
発熱(38℃以上の高熱)、鼻水、咳がでます。 3~4日目頃、口内に白いあわ粒状のコプリック斑が現れてきます。 - 発疹期
一度熱が下がると、再び熱が出て今度は高熱になります。同時に、耳の後ろから始まって全身に赤い発疹が出てきます。合併症が起こりやすく最も辛い時期です。 - 回復期
熱が下がり始め、発疹も消えていきます。発疹の跡は銅褐色の変色が残りますが1~2週間で消えます。
※下痢、口内炎、脱水、肺炎、中耳炎、気管支炎、けいれんの症状が出ることがあります。
麻疹のケア
- 食事
かまずに飲み込めるような食事を用意してあげましょう。 熱いもの、塩味や酸味の強いものは控えましょう。 - 水分
水分を十分にとりましょう。麦茶、イオン飲料などを与えましょう。水分をとれない場合は少量づつ頻繁に与えましょう。 - 入浴
入浴は控えて、体を拭く程度にしてください。 - 換気
部屋は20℃くらいにし、時々換気をしてください。咳が激しいときは加湿しましょう。 - 幼稚園、学校
熱や痛みがなく、症状が落ち着いても、体力をかなり消耗しているので、さらに数日程度はお休みが必要でしょう。学校保健法での登校基準は「発疹に伴う発熱が解熱した後、3日を経過するまで出席停止とする。」となっています。
関連リンク
- 麻疹と風疹の混合接種がはじまりました 58号 2006年4月