299号 2026年 6月27日

現在、沖縄県内(那覇市含む)では、夏場に向けてRSウイルス感染症の報告数が増加傾向(注意・要警戒レベル)にあります。
「夏」に流行のピークを迎えやすい独特の地域特性があるため、これからの季節は特に事前の対策と予防が大切になってきます。

「子供の病気」と思われがちなRSウイルス感染症ですが、実は大人、特に免疫力が低下している高齢の方や基礎疾患のある方が感染すると重症化することがあると、近年注目されています。

通常、感染してから4〜5日の潜伏期間を経て発症し、およそ1週間〜10日前後で自然に治っていきます。ただし、重症化して肺炎などを引き起こした場合は、入院治療が必要になり長引くことがあります。

感染経路

  • 飛沫感染
    感染している人の咳やくしゃみの飛沫による感染
  • 接触感染
    ウイルスがついたドアノブや手すりを触った手で目や鼻、口に触れることで感染

診断方法

  • 問診と臨床症状の確認
    周囲での流行状況や、いつからどのような症状(激しい咳など)が出ているかを詳しく確認します。
  • 抗原検査(迅速診断キット)
    鼻の奥の粘膜を綿棒でぬぐって、15分ほどで結果が出る簡易検査です。
    ※大人の場合はウイルス量が少ないため、陽性を証明するのが難しい場合もあります。また、高齢者や特定の持病がある方以外は保険適用外(自費)になるケースがあるため、医師と相談してください。
  • レントゲンや血液検査(重症化が疑われる場合)
    肺の音がおかしい場合や息苦しさがある時は、肺炎になっていないかを調べるために胸部レントゲン検査などを行うことがあります。

症状

大人が感染した場合、多くは軽い風邪のような症状で済みますが、高齢の方の場合は「ひどい風邪」や「肺炎」につながることがあります。

  • 軽症の場合
    鼻水、のどの痛み、軽い発熱、コンコンというおなじみの咳など、いわゆる普通の風邪と同じ症状がでます。
  • 高齢の方や基礎疾患がある場合(重症化のサイン)
    激しい咳・しつこい咳: 咳が止まらなくなり、夜も眠れなくなることがあります。
    喘鳴(ぜんめい): 息をするときに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と胸から音が鳴るようになります。
    呼吸困難: 息切れが激しくなり、酸素が足りなくなって強いだるさを感じます。

予防方法

RSウイルスには特効薬(抗ウイルス薬)がないため、日頃からの予防が何よりも重要になります。

  • 基本の手洗い・こまめな消毒
    外から帰ってきたら、流水と石けんでしっかり手を洗うことが一番の基本です。アルコール消毒もよく効きます。
  • マスクの着用と人混みを避ける
    流行している時期にお出かけするときや、体調が悪そうな人と接するときは、不織布マスクを正しく着用して飛沫を防ぎます。
  • 大人のための「RSウイルスワクチン」の接種
    現在、60歳以上の高齢者向けに、RSウイルス感染症を予防するためのワクチン接種ができます。
    ※特に肺や心臓に持病がある方や、免疫力が弱まっている方は、重症化を防ぐための予防になりますので、かかりつけの医師に相談してみることをおすすめします。