81号 2007年 12月 20日
沖縄県感染症サーベイランス担当 真栄田 篤彦
沖縄県感染症サーベイランス担当 真栄田 篤彦
例年、ノロウイルスを主な原因とする感染性胃腸炎は初冬から増加し始め12月頃にピークとなります。昨シーズンの流行は10月下旬から始まり、過去最大規模となりました。感染症発生動向調査では、昨年、一昨年と同様の状況となっています。
県内では、11月下旬より、ノロウイルスによる感染性胃腸炎の集団発生報告が南部保健所内で2例報告されています。高齢者施設と医療機関から報告されたものです。いずれも、10名以上が発症しました。便、嘔吐物からノロウイルスが検出されましたが、重症者はおらず、保健所の指導等により健康観察を続けています。
ノロウイルスの症状
- 下痢
- 嘔吐
- 腹痛
- 発熱(38度以下)
ウイルスの潜伏時間は24~48時間です。お腹にくる風邪とよく似た症状です。 一般的に症状は1~2日で治まりますが、治っても2週間ほどは便の中にウイルスが排泄されます。
予防方法
- 食品の加熱
食品の中心まで十分、熱を通しましょう。中心温度85℃で1分が目安です。 - 手洗い
特にトイレの後は、薬用石鹸などでよく洗いましょう。手洗い後は、ペーパータオル等を使い、蛇口に直接触れないようにしましょう。 - 調理器具などを清潔に
まな板、包丁、ふきんなどはよく洗い、熱湯や塩素系漂白剤で殺菌しましょう。
下痢・嘔吐がひどい場合等には、早めに医師の診察を受けましょう。
関連リンク
- 厚生労働省>食中毒関連情報>ノロウイルスに関するQ&A (pdfファイル)
- 国立感染症研究所 ノロウイルスとロタウイルスの検出報告数
- 手洗いとうがい 62号 2006年8月