86号 2008年 5月18日
沖縄県感染症サーベイランス担当 真栄田 篤彦

 梅雨から夏にかけて「食中毒」になりやすい時期です。しかし、人の体には防御機能が備わっているので、大量の原因菌がついた食品を食べなければ発病しません。正しい知識で食中毒は予防することができます。

 食中毒は激しい嘔吐、下痢、腹痛などの症状が現れます。症状が現れたら、すぐに病院へ行きましょう。食中毒の原因を知るためにもできるだけ、食べた食品、包装ラベル、嘔吐物を持って行きましょう。

食中毒予防の三原則

  • 食中毒菌をつけない
    包丁・まな板などの調理器具や手指はしっかりと洗い、清潔にしましょう。
  • 食中毒菌を増やさない
    調理済みの食品はできるだけ早く食べましょう。魚介類は4℃以下、その他の食材は10℃以下で保存しましょう。
  • 食中毒菌を退治する
    食中毒菌は熱に弱く、食品の内部温度を75℃、1分間以上加熱することによって退治できます。

手洗いをしましょう

 手は、外で様々なものに触れて、想像以上に汚れています。手洗いは、非常に効果的な予防方法です。

  • 手を水で濡らし、石鹸をつけ、両手の手の平をこすりあわせて泡立てます。
  • 手の甲をもう片方の手のひらでこすります。
  • 指を組んで、両手の指の間をこすります。
  • 親指の付け根をねじり洗いで洗います。
  • 手首も忘れずに洗います。
  • 流水でよくすすぎます。
  • 清潔なタオルで手を拭き乾かします。
    タオルの共用は危険です。自分専用のタオルを使いましょう。

お弁当について

  • 前日に調理したおかずは、つめる前に加熱し、必ず冷ましてからつめましょう。
  • 温かいうちにふたはしないようにしましょう。温かいうちにふたをすると食中毒菌が繁殖しやすくなります。
  • 長時間持ち歩く、持ち帰って食べる、翌日食べることは厳禁です。