40号 2004年 5月21日
沖縄県感染症サーベイランス担当 真栄田 篤彦
熱中症は、体内の水分と塩分の不足でおこります。体が暑さに慣れていない梅雨明け前後は、塩分の多い汗をかいて体温を下げようとするため、水分と塩分が失われ、脱水症状になりやすくなります。
そのほかの症状は、痛みを伴う筋肉のけいれん(こむら返りなど)、全身のけいれん、一過性のめまいや意識消失、意識障害、のどの渇き、尿量の減少、脱力感、吐き気、嘔吐、体温上昇、発汗多量、全身の倦怠感、皮膚の乾燥などがあります。
熱中症の予防
- 体調を整える
睡眠不足や風邪ぎみなど、体調の悪いときは暑い日中の外出や運動は控えましょう。
- 服装に注意
外出する時は、通気性の良い洋服を着て、帽子をかぶるなどして直接日光に当たらないようにしましょう。
- 水分補給
水分・塩分(ミネラルを含むスポーツドリンクなど)を十分に補給しましょう。
- 休憩をとる
疲れを感じなくとも、こまめに休憩をとりましょう。
熱中症の応急処置
- 涼しい日陰や、冷房の効いた所に移動しましょう。
- 衣服をゆるめて楽にしましょう。
- 冷たい水で冷やしたタオル(冷たいペットボトルなどでも代用できます)で脇の下や足の付け根を冷やしましょう。冷たい水や氷がない場合は、タオルやうちわ、衣服などを使ってあおぎましょう。
- 水分補給をしましょう。0.1%くらいの塩水か、スポーツドリンクを少しずつ何回に分けて補給しましょう。
症状が回復しても必ず病院へ行きましょう。回復したつもりでも、体に影響が残っていたり、再発する場合があります。