2004年7月
沖縄県「はしか0プロジェクト委員会」委員 真栄田篤彦

昨年「はしか0プロジェクト委員会」から麻疹接種率アップをするよう、那覇市に協力依頼がありました。その要請を受け、平成15年9月に五者協議会を立ち上げ、那覇市内の1才から1才11ヶ月までの麻疹予防接種対象者に麻疹ワクチン接種を勧奨する運動を展開してきました。

※五者協議会は、(1)那覇市行政(健康推進課、那覇市こども課、那覇市立病院)、 (2)那覇市医師会、(3)はしか0プロジェクト委員会、(4)沖縄県健康増進課、 (5)中央保健所健康推進課から構成され、後に、那覇市教育委員会、沖縄県青少年児童家庭課も参加しています。

また、昨年1月1日「沖縄県麻疹全数把握報告」を開始しました。これは、医師会員が麻疹患者を診察したら、直ちに最寄の保健所(那覇市内であれば中央保健所)へ電話連絡およびFAXで報告するシステムです。那覇市内では今年の1月から今月までに3例の報告がありました。

3例の詳細は、6月15日31歳(後日麻疹は否定)、6月30日19歳(後日麻疹は否定)、7月3日1才児(後日麻疹と判定)でした。結果的には1例が麻疹として判定されており、幸い流行までは至っておりません。このように麻疹全数把握を正確に実施するためには、医師会員の協力が必要です。今後も麻疹流行阻止のため、麻疹患者を診察された医師会員は当日中に中央保健所への報告をお願いします。

平成16年度「はしか0キャンペーン週間」として、5月23日に日曜一斉接種を行いました。また、那覇市では5月第1日曜日から6月最終日曜日まで、日本脳炎予防接種を毎日曜日集団接種を行ないました。ご協力いただきました医療機関の先生方、那覇市医師会員の皆様に感謝申し上げます。

このような麻疹予防接種率を高めるための運動の結果、那覇市で90.7%(3390人対象者で3074人接種した)という高い接種率を達成できました。ちなみに平成13年度は73.0%、平成14年度が78.3%でした。

平成16年度も麻疹予防接種率を95%目指して会員皆様方の御協力をお願い申し上げます。麻疹全例報告事業への御協力も重ねてお願い申し上げます。那覇市→沖縄全県で「はしか0」になる日を祈念しています。