59号 2006年 5月 18日
沖縄県感染症サーベイランス担当 真栄田 篤彦

 夜尿症とは、4~5歳以後に少なくとも月に1回以上のおねしょがあるものをいいます。通常、毎年15%づつ減少し、15歳では約1%に見られることがあります。
 原因としては遺伝的因子、膀胱機能及び成熟の遅れ、精神的ストレス、器質的原因などがあげられています。

夜尿症のケア

  • 中途覚醒を強制しない
    無理に起こすことで睡眠のリズムが乱れます。
  • 摂取水分のコントロール
    朝から昼間にかけて充分に水分を取り、夕方から制限しリズムを作りましょう。
  • 生活リズムの調整
    規則正しい生活で、体のリズムを調整しましょう。

夜尿症の3原則

  • あせらない
    夜尿症はあせっても早く治るものではありません。義務教育が終了する頃までには、ほとんどが自然に治癒します。おおらかな気持ちで治るのを待ちましょう。
  • おこらない
    夜尿を叱ることで、劣等感を助長し、自主性や意欲を減退させることになりかねません。叱るのは逆効果です。優しい気持ちで接してあげましょう。
  • 起こさない
    夜中に起こしてトイレに行かせることは、睡眠リズムを狂わせます。トイレに起こすことで、その夜おねしょをしないのは「トイレおねしょ」といって、本当におねしょが治ったことにはなりません。

夜尿症の診断

 病院で診察を受ける前に、以下のことをチェックしてきてください。

  • 昼間に定期的におしっこにいっている(6回以上)
  • 昼間におしっこを漏らすことがある
  • おしっこをするときは勢いよく一気に出している
  • おしっこがくさい。以前に尿路感染を起こしたことがある
  • カフェインを含んでいるお茶や紅茶、コーラを習慣的に飲んでいる
  • 夕方からねる前までの飲水量